派遣の基礎知識

人材派遣会社はやめとけといわれる理由とは?実態や向いている人を解説

人材派遣会社での就業を検討する中で、ネガティブな噂を耳にして不安を抱えることは少なくありません。
どのような働き方であっても、事前に実態を把握しておくことが失敗を防ぐ有効な手段となるはずです。

本記事では、人材派遣会社はやめとけといわれる理由や、それぞれの働き方の違いを解説します。
働くうえでの利点や、自分に合っているかを判断するための特徴などもまとめています。
自分に合う働き方を見つけるために、ぜひ参考にしてください。

人材派遣の正社員とは?2つの働き方を解説

人材派遣会社の正社員という言葉には、おもに以下の2つの働き方(意味)が含まれており、業務内容や立場が異なります。

働き方の種類 契約形態・おもな役割 
自社社員 人材派遣会社の直接雇用社員として、求職者のサポートや企業への営業(コーディネーター業務など)を自社内で担う役割 
無期雇用派遣 人材派遣会社と期間の定めのない労働契約を結び、派遣社員として別の企業(派遣先)へ出向いて就業する仕組み 

同じ「正社員」という枠組みであっても実態は異なるため、自身がどちらの働き方を想定しているのかを正しく把握しておくことが求められます。

人材派遣会社の自社社員はやめとけといわれる理由

人材派遣会社の自社社員として働くことについて、厳しいという声があがるのにはいくつかの背景があります。
具体的にどのような難点があるのか、以下4つを取り上げます。

  • 労働時間が長くなりやすい
  • 営業の目標数値が厳しくなりやすい
  • 関係者の板挟みで負担が大きくなりやすい
  • 離職率が高く教育体制が整いにくい

これらが重なることで、体力や精神面での負担を感じて早期退職につながることも珍しくありません。

労働時間が長くなりやすい

人材派遣会社の営業職やコーディネーターは、労働時間が長引きやすい傾向にあります。
派遣社員が就業したあとも定期的な面談や状況確認を行うため、日中は外出や電話対応に追われる場面が多いからです。
夕方以降に帰社してから、各種書類の作成や求人情報の更新といった事務作業に取りかかることも少なくありません。

派遣先でのトラブル対応が夜間や休日に発生する事態も想定されるでしょう。
突発的な業務が重なることで定時退社が難しくなり、残業を強いられやすい点が懸念されています。
生活リズムを崩す要因にもなります。

営業の目標数値が厳しくなりやすい

人材業界は他社との競争が激しく、自社社員に対して高い営業目標が設定される職場が目立ちます。
新規開拓営業を継続的に行うだけでなく、既存の取引先からの依頼数を増やすことも求められるからです。
毎月の目標数値を達成するために、強いプレッシャーを感じながら業務に向き合う日々が続くことも少なくありません。

思うような成果が出ない時期が続くと、上司からの指導が厳しくなる場合もあります。
常に高い数字を追い求める精神的な重圧が、仕事を続ける気力を奪う原因になり得る点も見逃せません。

関係者の板挟みで負担が大きくなりやすい

人材派遣会社で働くうえで、派遣社員と派遣先企業の間に立って調整を行う役割は避けて通れません。
日々の業務の中で、双方の意見や要望が食い違う場面も多く、調整役としての精神的な負担はなりやすいです。
企業側から技能の不足を指摘される一方で、派遣社員側からは労働環境への不満を訴えられる事態も日常茶飯事です。

両者の言い分を聞きながら円滑に問題の解決を図らなければならず、ときには理不尽な苦情を受けることもあるでしょう。
このような対人関係のストレスが蓄積しやすく、結果的に退職を選ぶ人があとを絶たないのが実情です。

離職率が高く教育体制が整いにくい

人材派遣業界は他業界に比べて離職率が高い傾向にあります。
厚生労働省の調査でも、人材派遣業が含まれるサービス業(他に分類されないもの)の一般労働者の離職率は19.0%と、全産業の一般労働者の平均(11.5%)を上回っています。

人が定着しない職場では新人教育の余裕が生まれず、業務が分からないまま現場に出て失敗を繰り返すケースも少なくありません。
指導が行き届かない教育体制の不足が、さらなる離職を招く負の連鎖を生み出しています。

参照元:厚生労働省「令和6年 雇用動向調査結果の概要」

無期雇用派遣はやめとけといわれる理由

無期雇用派遣という働き方を選択した場合、以下のようにあらかじめ知っておくべき課題があります。

  • 専門的な技能が身につきにくい
  • 長期的な給与が上がりにくい
  • 会社への帰属意識を持ちにくい
  • 配属先を自分自身で選びにくい

事前に把握しておかないと、入社後に理想と現実のズレに悩み、後悔する可能性が高まるため注意しましょう。

専門的な技能が身につきにくい

無期雇用派遣では、配属された派遣先で単純作業や定型業務などを繰り返し任されることが多くなります。
未経験からでも始めやすい反面、高度な専門知識や技術を習得する機会には恵まれにくいのが実情です。
数年間にわたり同じ職場で働き続けたとしても、他社で通用するような実績や経験を積むことは容易ではありません。

将来的に別の企業への転職を考えた際、職務経歴書に書けるような特筆すべき強みを持てず、選考で苦戦する事態も予想されます。
成長を目指す人にとっては、物足りなさや将来への漠然とした不安を感じやすい環境といえるでしょう。

長期的な給与が上がりにくい

無期雇用派遣の働き方を選ぶ場合は、昇給や昇格を見込みにくい点に注意しましょう。
派遣先で日々受ける評価が直接的に自社の評価制度へ反映されづらく、どれだけ努力しても基本給が据え置かれるケースは珍しくありません。
一般的な企業の正社員のように、役職に就いて役職手当を受け取るといった収入増の道筋も限定的です。

年齢を重ねるにつれて、同年代の一般的な正社員との年収差が広がりやすい傾向にあります。
将来の生活設計を立てるうえで、給与面での不満が退職の引き金となる現状があることも事実です。

会社への帰属意識を持ちにくい

雇用契約を結んでいる人材派遣会社とは別の企業へ毎日出勤するため、自分がどこの組織に属しているのか曖昧になりがちです。
派遣先ではあくまで外部の人材として扱われるため、会議への参加や中核となる業務から外されることも少なくありません。
一方で、雇用元である人材派遣会社の社内行事や会議に参加する機会も乏しく、同僚との交流を深める場面も限られます。

結果として、どちらの組織にも深く入り込めない孤独感を抱える事態も起こり得るでしょう。
自分の居場所を見失い、日々の仕事に対する意欲を維持できなくなる人も多いのが実情です。

配属先を自分自身で選びにくい

無期雇用派遣の難点として、自分が希望する業界や職種、勤務地に必ずしも配属されるとは限らない点があげられます。
基本的には人材派遣会社の営業担当者が案件を決定するため、自社の都合で意図しない職場へ派遣されることも珍しくありません。
仕事内容が自分の適性に合っていなくても、正社員として雇用されている以上、別の派遣先への異動を申し出ることが難しい状況です。

長時間の通勤を強いられたり、興味のない業務を任されたりすることで不満が募ることも多いでしょう。
自身の意向が反映されにくい働き方であると認識しておく必要があります。

人材派遣会社の正社員として働くメリット

厳しい側面がある一方で、得られるメリットも存在します。
2つの働き方それぞれで得られる恩恵を4つ紹介します。

  • 【自社社員】多様な業界の知識を深め営業・交渉の技能を高められる
  • 【自社社員】さまざまな人脈を広げられる
  • 【無期雇用派遣】雇用が安定しており待機中も給与が支払われる
  • 【無期雇用派遣】一般的な正社員と同様にボーナスを受け取れる

魅力に感じる場合、就職先として前向きに検討する価値があるでしょう。

【自社社員】多様な業界の知識を深め営業・交渉の技能を高められる

自社社員として企業へ人材を提案する業務を通じて、さまざまな業界の動向や業務内容に関する知識を吸収できる点がメリットです。
製造業からIT企業まで顧客と接するため、社会全体の仕組みを俯瞰する視点が養われます。
経営層や人事担当者と直接商談を行う機会も多く、営業力や交渉力が自然と身につきます。

目の前にいる相手の課題を的確に聞き出し、適した解決策を提示する能力は、どのような業界でも通用する強みです。
まったく別の仕事へ挑戦する際にも、ここで培った経験が役立つでしょう。

【自社社員】さまざまな人脈を広げられる

日々数多くの企業担当者や派遣社員と関わるため、人脈を築けることはメリットです。
とくに、各企業の経営者や人事決裁者と信頼関係を構築できれば、ほかでは得られない貴重な情報交換の場を直接持てる点も魅力です。
多種多様な背景を持つ求職者と対話を重ねることで、自分の価値観や視野も広がります。

真摯に向き合って築いた人間関係は、仕事の成果に直結します。
さらには、その後のキャリアや長い人生においても、かけがえのない財産として活かされる場面が訪れるでしょう。

【無期雇用派遣】雇用が安定しており待機中も給与が支払われる

登録型派遣の場合、派遣先での契約が終わると次の仕事が決まるまで生活面で無収入となる不安が付きまといます。
しかし無期雇用派遣は、人材派遣会社と期間の定めのない契約を結んでいるため、派遣先が決まっていない待機期間中であっても基本給与が継続して支払われる仕組みです。
生活水準を落とすことなく、焦らずに次の就業先を探す準備を進められます。

突然の契約打ち切りに怯える心配も少なく、雇用の安定性が確保されていることはメリットです。
長期的に働き続けたいと考える人にとって心強いでしょう。

【無期雇用派遣】一般的な正社員と同様にボーナスを受け取れる

無期雇用派遣として働くもう1つの魅力は、毎月の給与にくわえて賞与や各種手当といった金銭的な待遇が充実していることです。
登録型派遣では時給制が基本であり、ボーナスが支給されないケースがほとんどです。
一方で無期雇用派遣は、人材派遣会社の正社員としての扱いになるため、会社の業績や個人の評価に応じたまとまったボーナスを受け取れる可能性が高まるでしょう。

くわえて、交通費の全額支給や住宅手当など、各種福利厚生の恩恵を受けやすいのも特徴です。
収入面での手厚い待遇は、仕事に対する意欲を引き出すきっかけになります。

優良な人材派遣会社を探すための手順

数ある企業の中から優良な派遣会社を見極めるため、以下3つを実行しましょう。

  • 自身の将来像を明確にする
  • 複数の派遣会社に登録して比較する
  • 担当者の対応の丁寧さを確認する

手順を順に進めることで、入社後のミスマッチを未然に防ぎ、納得のいく就職活動を進められます。

自身の将来像を明確にする

まずは、自分がどのような将来像を描いているのかを言語化する作業から始めましょう。
自社社員として営業の最前線で活躍し、将来的には管理職を目指す道があります。
あるいは無期雇用派遣として、安定した環境で長く働き続けたいと考える人もいるはずです。
どちらの働き方を望むかによって、選ぶべき会社は異なります。

希望する年収や手に入れたい経験、数年後にどのような姿になっていたいかを書き出してみるのも有効です。
自分の軸を定めておくことで、企業が発信する情報に流されることなく、適した職場を冷静に選別できます。

複数の派遣会社に登録して比較する

1つの会社だけを見て決めるのではなく、複数の人材派遣会社に登録し、それぞれの特徴を比較検討することが大切です。
企業によって、得意とする業界や職種、用意されている研修制度の内容、福利厚生の充実度などは異なります。

複数の会社から話を聞き、実際の求人情報を見比べることで、業界全体の相場や標準的な労働条件を把握できるでしょう。
特定の会社に依存せず幅広い選択肢を持つことは、自分にとって有利な条件を提示してくれる優良企業を見つけ出すための安全策となります。

担当者の対応の丁寧さを確認する

登録後の面談や日常的なやり取りを通じて、自分につく担当者の対応品質を観察することも選別基準となります。
優良な人材派遣会社であれば、求職者の希望や不安に対して親身に耳を傾け、的確な助言をしてくれるはずです。

反対に、こちらの要望を無視して強引に仕事を紹介してきたり、連絡が遅くて対応が雑だったりする場合は注意が必要です。
担当者の態度は、その会社の教育方針や従業員を大切にする社風を直接的に表しています。
少しでも違和感を覚えた場合は、遠慮せずに別の会社への切り替えを検討しましょう。

まとめ:人材派遣会社の実態を理解して自分に合う働き方を見つけよう

ホットスタッフでは、皆様が安心して働ける職場環境をご提供するため、バックアップ体制を整えています。
登録時には丁寧なカウンセリングを実施し、未経験職種への挑戦や子育てとの両立といったお悩みに寄り添いながら働き方をご提案します。

派遣がはじめての方にも、専任の担当者が具体的な業務内容や職場の雰囲気をお伝えするため安心です。
就業開始当日の同行や定期的な職場訪問にくわえ、メールや電話でいつでも連絡がとれるマンツーマンのフォローでサポートいたします。
ぜひお気軽にご相談ください。

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