
「自分のライフスタイルに合わせて働きたい」「いろいろな職場で経験を積みたい」と考えている方にとって、派遣という働き方は有力な選択肢の一つです。
派遣社員として働く際は、直接雇用とは大きく異なる部分もあるため、事前に知識を深めておく必要があります。
そこで本記事では、派遣で働く際に押さえておくべき基本知識を解説します。
万全の準備を整えて派遣社員として働きはじめたい方は、ぜひチェックしてみてください。
派遣の仕組み
派遣とは、労働者がある会社と雇用契約を結び、そことは別の会社で勤める形態の働き方です。
派遣社員として働くには、まず派遣会社に登録し、そこで担当スタッフに希望条件に合う仕事を探してもらいます。
そうして仕事が決まったら、派遣会社と雇用契約を結び、就業先である派遣先企業での勤務が始まります。
正社員や契約社員、アルバイトなどの直接雇用であれば、雇用契約を結んだ会社がそのまま勤務先となるため、その点が大きな違いといえるでしょう。
また、派遣会社と派遣先企業では、派遣社員を管理するうえでの役割が分けられています。
以下に、派遣会社と派遣先企業がそれぞれ担当する役割をまとめました。
【派遣会社と派遣先企業が担当する役割】
派遣会社が担当すること | 派遣先企業が担当すること |
---|---|
● 給与の支給 | ● 業務の指示 |
上記の通り、給与支給や保険の手続きなどは、雇用主である派遣会社が担当しますが、業務に関する指示や勤怠の管理は派遣先企業が行います。
派遣社員として働くにあたって相談先に迷う際は、“待遇面に関することは派遣会社”“業務に関することは派遣先企業”と覚えておきましょう。
派遣の種類
ひと口に派遣といっても、その形態によっていくつかの種類に分けられます。
本項では、次の3つの派遣の概要を、メリットとデメリットとともに確認していきます。
【派遣の種類】
- 有期雇用派遣
- 無期雇用派遣
- 紹介予定派遣
有期雇用派遣
有期雇用派遣とは、雇用契約によってあらかじめ定められた期間のみ働く派遣形態です。
派遣先企業が決まったタイミングで派遣会社と雇用契約を結びます。
有期雇用派遣の特徴は、“派遣会社と雇用関係があるのは雇用契約を結んでいる期間だけ”という点です。
派遣会社との雇用契約の期間は最大3年まであり、定められた期間を終えると、直接的な雇用関係ではなくなります。
一般的に多くの方が派遣社員としてイメージするのは、この有期雇用派遣でしょう。
有期雇用派遣のメリット
有期雇用派遣の大きなメリットとして、自身の希望に沿って働きやすいことが挙げられます。
有期雇用派遣では、勤務地や職種、就業時間などの希望条件を派遣会社に伝えると、その条件に合う派遣先企業を紹介してもらえます。
そのうえ、派遣先企業が定期的に変わるため、「出産にあたって就業時間を短くしたい」というライフスタイルの変化にも柔軟に対応できる点も魅力です。
派遣先が変わるということは、苦手な方と長期間同じ職場で働かずに済むので、人間関係よるストレスの軽減も期待できます。
有期雇用派遣のデメリット
有期雇用派遣は、派遣先企業で勤務していない期間は給与が発生しません。
そのため、契約が終了してから次の勤務先が決まらない状況が続くと、一定の収入を確保するのが難しくなります。
基本的に賞与の支給もないので、正社員と比べて年収も低くなるでしょう。
また、収入が不安定であることにくわえ、責任が大きい仕事を任せられる機会が限られるケースもあります。
働くうえでやりがいを重視されている方にとっては、物足りなさを感じるかもしれません。
無期雇用派遣
労働者が派遣会社と無期限の雇用契約を結び、派遣先企業で働くのが無期雇用派遣です。
派遣社員は、派遣先企業での勤務期間が終了しても、派遣会社との雇用契約は継続されます。
直接雇用 の正社員とは、 “雇用期間の定めがない”という点で共通していますが、雇用主が派遣会社であるため、給与体系や就業規則、福利厚生などの内容が異なります。
無期雇用派遣のメリット
無期雇用派遣の最大のメリットは、派遣先企業での勤務期間が終了しても、次の派遣先が決まるまで給与が支払われることです。
安定した収入が途切れるリスクが少ないのは、労働者にとって大きな安心材料といえます。
また、有期雇用派遣のような“3年ルール”がないため、同じ派遣先企業で長期間働きつづけることができます。
業務の習熟や職場への定着も進み、将来的なキャリア形成にも好影響を与えるでしょう。
無期雇用派遣のデメリット
無期雇用派遣では安定性が魅力ですが、いくつかデメリットもあります。
派遣会社と無期雇用契約を結ぶにあたり、書類選考や面接、実技試験などが課されます。
そのため、法律によってこれらの選考活動がない有期雇用派遣と比べて、採用されるまでのハードルは高いといえるでしょう。
また、有期雇用派遣とは異なり、どの派遣先企業で働くかを自由に選ぶことはできません。
もちろん希望を伝えることは可能ですが、必ず反映されるとは限らない点には注意したいところです。
紹介予定派遣
紹介予定派遣とは、派遣先企業での将来的な直接雇用を前提とした派遣形態のことです。
派遣社員として一定期間(最大6か月)働き、本人と派遣先企業の双方が合意すれば、正社員または契約社員として採用されます。
そのため、派遣社員として働く期間は実質的に試用期間ともいえるでしょう。
紹介予定派遣のメリット
紹介予定派遣の魅力は、働く本人と派遣先企業の相性を確かめられる点です。
派遣社員として一定期間働き、業務内容や職場の雰囲気をあらかじめ把握することで、入社後のミスマッチを防ぎやすくなります。
通常の転職活動とは異なり、採用前に実際の業務を経験できるため、未経験の職種にも挑戦しやすく、興味のある分野で自身の適性を見極める機会としても有効です。
紹介予定派遣のデメリット
紹介予定派遣は、将来的に派遣先企業に直接雇用されることを前提とした制度ですが、必ず採用されるわけではありません。
派遣期間終了後、派遣先企業側が期待する成果や適性を確認できなければ、採用に至らないケースもあります。
また、無期雇用派遣と同様に、書類選考や面接などの選考プロセスが設けられており、採用されるまでの難易度が比較的高いこともデメリットといえます。
派遣社員として就業するまでの流れ
ここまでご覧いただき、派遣の仕組みや種類についての理解が深まったのではないでしょうか。
本項で、派遣社員として就業するまでの手順を確認し、実際に働くにあたってのイメージをつかんでおきましょう。
【派遣社員として就業するまでの流れ】
- 登録予約をする
- 登録会に参加する
- 仕事の紹介を受ける
- 派遣先での就業を開始する
ステップ①登録予約をする
まずは、Webサイトや電話で派遣会社への登録予約を行います。
住所や生年月日、電話番号、メールアドレスなどの個人情報にくわえ、希望する職種や勤務地を入力しましょう。
電話で申し込む場合には、これらの情報をスムーズに伝えられるよう、あらかじめメモを用意しておくと安心です。
ステップ②登録会に参加する
登録予約が完了したら、派遣会社の登録会へ参加します。
登録会では、派遣に関する基本的な説明を受けたあと、スキルチェックや担当スタッフとの面談が行われます。
その際には、以下の持ち物が必要です。
【登録会当日に必要な持ち物】
- 印鑑
- 身分証明書
- 預金通帳・キャッシュカード
- 筆記用具
- 履歴書・職務経歴書
登録会に参加する際の服装は、スーツかオフィスカジュアルが一般的です。
応募する業種や職種によって異なりますが、清潔感のある服装であれば問題ありません。
ステップ③仕事の紹介を受ける
希望条件に合う仕事が見つかり次第、担当スタッフから連絡が届きます。
場合によっては、登録会当 日に仕事を紹介してもらえることも少なくありません。
また、派遣会社によっては、就業前に派遣先企業の雰囲気を確認できる“職場見学”を実施しています。
職場見学では、派遣先企業の担当者との顔合わせや、業務内容の説明、質疑応答が行われます。
実際の職場環境を把握できるだけでなく、不明点や不安を解消にもつながるため、機会があれば積極的に参加しましょう。
ステップ④派遣先での就業を開始する
派遣会社との最終的な合意が成立すると、雇用契約が締結され、派遣先企業での就業がスタートします。
就業開始前に、ビジネスマナーや情報管理などに関する研修を実施する派遣会社もあるため、事前に確認しておきましょう。
なお、初日の出社時には、派遣会社の担当スタッフや営業担当者が同行し、出勤ルートの案内やトラブル時の対応などを行います。
派遣で働く前に確認するべきこと
ここでは、派遣社員として働く前に、あらかじめ押さえておきたいポイントを解説します。
派遣先企業を選ぶ際は、以下の点を確認しておくことで、就業後も安心して業務に取り組めるでしょう。
【派遣で働く前に確認するべきこと】
- 労働条件
- トラブルが起こった際の担当者
- 福利厚生
労働条件
派遣会社と労働契約を結ぶ際は、労働条件が明示されます。
「実際の条件が伝えられた内容と違う」というトラブルを防ぐには、以下の項目を確認することが重要です。
【労働条件で確認すべき項目】
- 業務内容
- 基本料金(時給)
- 交通費等手当
- 就業場所(部署)
- 業務の指揮命令者
- 派遣期間
- 就業時間・休憩時間
- 休日労働・時間外労働
納得のいく条件で働くためにも、これらの情報に不明点がある場合は、派遣会社に必ず質問しましょう。
トラブルが起こった際の担当者
トラブルが起きた際の相談窓口となる担当者を事前に確認しておくことも大切です。
派遣会社と派遣先企業には、それぞれ相談窓口となる担当者が配置されています。
万が一トラブルが発生しても慌てずに対応できるよう、連絡先や相談方法を確認しておきましょう。
また、双方の担当者と連絡を取りやすい関係性を築いておくことで、トラブルの未然防止や早期解決にもつながります。
福利厚生
相談窓口の担当者とあわせて、福利厚生の充実度も確認しておきたいところです。
福利厚生は、派遣社員として長く働きつづけるために非常に重要な項目です。
日々の業務や、今後のライフステージにあわせてどのような制度が用意されているのかを確認しておきましょう。
福利厚生で確認しておくべきポイントは以下の通りです。
【派遣で働く前に確認するべき福利厚生】
- 健康保険や社会保険などの法定福利厚生
- 年次有給休暇制度の取得条件と日数
- 育児休業制度や介護休業制度などの休暇制度
特に重要なのは、年次有給休暇の日数とそのほかの休暇制度です。
「ワークライフバランスを充実させたい」という場合には、有給休暇の日数が多く、子育てや介護にも対応できる休暇制度があるところを選ぶことをおすすめします。
派遣の仕組みを理解し、理想の働き方を実現しよう
今回は、派遣として働くときに知っておくべきことを解説しました。
派遣とは、派遣会社と雇用契約を結び、派遣先企業で働く形態です。
有期雇用派遣・無期雇用派遣・紹介予定派遣の特徴を理解し、自身に最適な働き方を実現しましょう。
また、就業後のトラブルを避けるためにも、労働条件や相談窓口、福利厚生などを事前に把握しておくことが大切です。
本記事をご覧いただき、「派遣社員として働きたい」とお考えになった方は、ぜひホットスタッフにご相談ください。
専任のスタッフがカウンセリングを通じて、ご希望に合う派遣先企業を紹介いたします。