派遣社員として働くなかで、「今の時給は妥当なのか」「スキルや経験に応じて時給を上げられないのか」と疑問に思うことはありませんか?
「派遣だから……」と交渉を諦めてしまうと、時給アップのチャンスを逃してしまうかもしれません。
この記事では、派遣社員であっても時給交渉ができるのかどうかを、交渉を成功させるコツとあわせて紹介します。
ご自身のスキルや経験に見合った時給で働くための、参考となれば幸いです。
目次
派遣社員でも時給交渉はできる?
派遣社員であっても、時給アップの交渉は可能です。
派遣会社の担当者は「優秀な人材に長く働いてもらいたい」と考えるため、スキルや経験によっては、時給交渉に応じてもらえる可能性があります。
給与の交渉は、働く人すべてに認められた権利なので、キャリア形成における前向きなアクションとして捉えましょう。
ただし、時給アップにつながりやすいのは、以下の点を満たしている派遣社員であることが前提となります。
それぞれのポイントは、次項で詳しく解説します。
【派遣社員が時給交渉する際に意識したいポイント】
- 勤務状況や勤務態度が良好である
- 契約内容と異なる業務を行っている
- 派遣先企業から高い評価を得ている
勤務状況や勤務態度が良好である
勤務状況や勤務態度が良好である場合、派遣社員であっても時給交渉が成功する可能性が高くなります。
具体的な評価ポイントは、遅刻や欠勤が少なく、派遣先企業のルールを遵守しているかどうかといった点です。
派遣会社も一般企業と同様に、勤務実績に応じて報酬を支払います。
そのため、派遣会社が求める労働力に満たない、また派遣会社の評価を下げるような行動は、評価の対象とはなりません。
日々の業務に真摯に向き合い、基本的なルールを守ることが、時給アップの近道です。
契約内容と異なる業務を行っている
雇用契約の締結時と異なる業務や、就業当初よりも高いレベルの業務を行っている場合は、時給交渉の対象になります。
派遣社員は、業務の内容を明確にしたうえで雇用契約を結びます。
したがって、契約内容と異なる業務を行っているときは、時給を含めた就労条件の見直しが必要です。
また、就業当初と比較してより高いスキルを求められる業務や、責任あるポジションを任された場合も、時給交渉を検討しましょう。
業務内容の変化を具体的に伝えることで、単なる要望ではなく、実績に基づく正当な評価として時給交渉を有利に進められます。
派遣先企業から高い評価を得ている
時給交渉を有利に進めるためには、派遣先企業から高く評価されることも重要です。
派遣先企業から信頼される人材は、派遣会社にとっても手放したくない存在であるため、時給交渉が成功しやすくなります。
さらに、派遣社員の評価は雇用元である派遣会社の評価でもあるので、派遣先からの信頼が厚い人ほど、貢献度をアピールできるでしょう。
時給交渉を進めるうえでは、業務スキルを磨くことはもちろん、派遣先企業との信頼関係を築く必要があります。
時給交渉に適したタイミング
派遣社員が時給アップを狙うには、ご自身の評価だけでなく、交渉のタイミングを見極めることも大切です。
以下では、時給交渉を有利に進めやすいタイミングを紹介します。
【派遣社員の時給交渉に適したタイミング】
- ①派遣会社と雇用契約を結ぶ前
- ②雇用契約を更新するとき
- ③資格を取得したあと
- ④雇用契約の内容と業務の内容が異なるとき
- ⑤高度な業務を任されたとき
①派遣会社と雇用契約を結ぶ前
派遣社員が時給交渉を行うタイミングとして、雇用契約を結ぶ前が挙げられます。
これは、派遣会社が求人を出す際、まずは最低ラインの時給で募集することが多いため、契約前であれば自身のスキルや経験に応じて時給の相談がしやすいためです。
正式に雇用契約を結ぶ前に、同様の職種で時給が高い求人を見つけた場合は、その情報をもとに時給交渉を行うことで、希望の条件が通る可能性が高まります。
また、契約前には、派遣先企業との顔合わせが実施される場合があります。
この際、ご自身のスキルをアピールして派遣先に好印象を与えることができれば、就業候補者として、派遣会社との時給交渉をスムーズに進められるでしょう。
②雇用契約を更新するとき
雇用契約の更新時も、時給交渉におすすめのタイミングです。
この時期は、派遣先企業が今後の契約を継続するかどうかを検討し、就労条件の見直しが行われます。
そこで派遣先企業から契約継続の申し出があった場合は、戦力として高く評価されている証拠なので、希望条件を伝えやすくなります。
ただし、契約更新の直前は、派遣会社側で条件をまとめるのが難しくなる可能性があるため、更新の1か月前を目安に時給交渉を進めましょう。
時間に余裕を持って相談することで、派遣会社の担当者も状況を把握しやすくなり、自身の希望に沿った条件で交渉できます。
③資格を取得したあと
業務に役立つ資格を取得したあとも、時給交渉に適したタイミングといえます。
派遣会社は、基本的に契約時のスキルに応じて派遣社員の時給を決定します。
資格の取得によって、契約時よりもスキルアップしたことを証明できれば、時給交渉を優位に進めやすくなるわけです。
たとえば、マイクロソフトオフィススペシャリストや日商簿記1級といった難関資格は、時給交渉の材料として強みになります。
また、難関資格に限らず資格を取得したタイミングは、仕事に対する前向きな姿勢をアピールできるので、時給交渉には絶好の機会となるでしょう。
④雇用契約の内容と業務の内容が異なるとき
雇用契約で定められた業務内容と、実際の業務内容が変わったときも、時給交渉のチャンスです。
特に新しい業務を任されたり、責任が増えたりした場合は、時給アップが狙えます。
ただし、派遣会社の担当者に相談する際は「仕事が増えた」と伝えると、ネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。
あくまでも「業務の幅が広がった」として、前向きな交渉を心がけることが大切です。
⑤高度な業務を任されたとき
高度なスキルや知識が必要になる業務を任されたときも、時給交渉を進めやすいタイミングです。
派遣先企業によっては役職が与えられる場合もあるので、このタイミングで派遣会社に時給交渉を試みましょう。
なお、派遣会社では業務の実態を把握していないケースもあるため、ご自身の実績を担当者にしっかりと伝えることが重要です。
業務を通じてスキルアップし、難易度の高い業務を担えるようになった場合は、遠慮せずに時給の見直しを申し出ることをおすすめします。
派遣社員が時給交渉を成功させるコツ
派遣社員が時給交渉を成功させるには、タイミングを意識するだけでは不十分です。
交渉をスムーズに進めるために、次の5つのコツを押さえておきましょう。
【派遣社員が時給交渉を成功させるコツ】
- ①派遣会社や派遣先企業と信頼関係を築く
- ②経験やスキル・保有資格をアピールする
- ③ほかの派遣会社との待遇の差を伝える
- ④現実的な金額を提示する
- ⑤勤続年数が1年を経過してから交渉する
①派遣会社や派遣先企業と信頼関係を築く
派遣社員が時給交渉を成功させるコツは、派遣会社の担当者や派遣先の従業員と信頼関係を築いておくことです。
時給交渉においては、業務のスキルや実績だけでなく、派遣社員の人柄も含めて評価されます。
派遣会社の担当者とこまめにコミュニケーションを取り、報告や相談を行うことで印象が良くなります。
また、派遣会社が派遣社員を評価する際は、派遣先での振る舞いも考慮するのが一般的です。
業務に対する姿勢にくわえて、職場の人間関係を良好に築けているかどうかも評価のポイントとなるでしょう。
日々の業務を通じて、派遣会社と派遣先企業のどちらからも信頼される人材であることが、時給アップには不可欠です。
②経験やスキル・保有資格をアピールする
これまでに培った経験やスキル、また取得した資格をアピールすることも、派遣社員の時給アップにつながります。
派遣社員の時給は、雇用契約を締結したときのスキルをもとに決定されます。
経験を積み、高度なスキルが必要とされる業務を任されたり、資格を取得したりすることで、自身の成長を客観的に示せるというわけです。
さらに、派遣先企業の役職に就く、あるいは専門資格を活かした業務を行う場合は、時給交渉が成功しやすくなるでしょう。
③ほかの派遣会社との待遇の差を伝える
他社の派遣社員と時給の差がある場合は、派遣会社に待遇の違いを伝えることで時給の引き上げを狙えます。
派遣会社は、派遣先企業から受け取る契約金のなかからマージンを差し引いて、残りを派遣社員の時給として設定しています。
マージン率は派遣会社ごとに異なるため、同じ業務内容であっても、派遣会社によって時給に差が出ることも珍しくありません。
そのため、他社との待遇の差を派遣会社に具体的に伝えることで、時給額の再検討につながることがあります。
さらに、他社との待遇の違いは派遣社員のモチベーションに影響するため、派遣会社が時給アップに応じてくれる可能性が高くなるのです。
④現実的な金額を提示する
時給交渉を成功させるには、実現可能な希望額を具体的に示すことが重要です。
「できるだけ時給を上げたい」と思うかもしれませんが、あまりにも高い金額を伝えると、交渉に応じてもらえない可能性があります。
まずは、同じ職種の時給相場を調べたうえで、現実的な金額を提示しましょう。
こうすることで、派遣会社側の納得感を得やすくなります。
また、具体的な金額を示して交渉を行わない場合、派遣会社からは最小限の金額しか提示されないことが予想されます。
貴重な時給交渉の機会を無駄にしないためにも、事前準備として妥当な金額を把握しておくことが大切です。
⑤勤続年数が1年を経過してから交渉する
勤続年数が短いと時給交渉に応じてもらえない可能性が高いので、少なくとも1年以上経過してから交渉しましょう。
勤続1年に満たない場合、交渉の材料となる仕事の成果が十分に揃えられていないことが予想されます。
働き始めて日が浅いうちは、自身のスキルアップに専念し、条件の見直しに役立つ具体的な成果を残すことが大切です。
1年以上勤務し、「日々の業務でどのような成果を上げたか」を明確に説明できるようになれば、時給交渉をスムーズに進められます。
派遣社員が時給交渉を行う際の注意点
時給交渉はコツを押さえれば成功の確率が上がる一方、以下の3点に注意する必要があります。
【派遣社員が時給交渉を行う際の注意点】
- 時給交渉は派遣会社を通して行う
- 提示する昇給額が高額にならないようにする
- 派遣先企業の経営状況に配慮する
時給交渉は派遣会社を通して行う
派遣社員が時給交渉を行う相手は、あくまでも雇用主である派遣会社です。
派遣先企業の上司に時給交渉を直接行うと、マナー違反と見なされてしまう可能性があります。
派遣先には派遣会社の担当者が常駐していないため、派遣先の上司に相談したくなるかもしれません。
しかし、時給を含む待遇面の交渉は、必ず派遣会社を通して行いましょう。
派遣会社の担当者から派遣先企業に相談内容が伝えられ、待遇の見直しが検討されます。
提示する昇給額が高額にならないようにする
経験や資格の有無によって異なりますが、一度の時給交渉で期待できる昇給額は、10~50円が目安です。
これよりも高い金額で交渉したい場合でも、最大100円程度にとどめておきましょう。
提示する昇給額が高すぎると、時給交渉自体を見送られてしまう可能性があります。
なお、1日8時間、月20日勤務の場合、時給が50~100円アップすると、毎月8,000~16,000円程度の収入が増える計算になります。
月収や年収に換算すると、決して小さな金額ではありません。
まずは低めの金額から交渉し、最終的に大きな収入アップを目指すことをおすすめします。
派遣先企業の経営状況に配慮する
派遣社員の時給が上がるかどうかは、派遣先企業の経営状況によって左右されます。
時給交渉を行う相手は派遣会社ですが、時給が上がって実際に支払う金額が増えるのは、派遣先企業です。
そのため、派遣先の業績が悪化している場合、時給交渉は避けたほうがよいでしょう。
このような状況では、交渉がスムーズに進められないだけでなく、信頼関係の悪化につながる可能性もあるので、注意が必要です。
時給交渉においては、自身の希望を伝えるだけでなく、“自身がいかに派遣先企業に貢献できるか”を伝えることが大切です。
派遣先企業の経営状況に配慮したうえで、時期を見て慎重に交渉を進める姿勢が求められます。
派遣社員でも時給交渉はできる!成功しやすいタイミングを見極めて交渉に臨もう
派遣社員であっても、自身のスキルや経験に応じて時給交渉が可能です。
また、雇用契約の締結時と異なる業務を行っている場合や、責任あるポジションを任された場合も、時給アップの交渉材料になります。
なお、派遣社員が時給交渉を成功させるには、最低でも1年以上勤務して派遣会社や派遣先企業と信頼関係を築くことが重要です。
「派遣社員として働きながら時給アップを目指したい」とお考えの方は、ホットスタッフまでご相談ください。
専任の担当者によるきめ細やかなフォローと万全のバックアップ体制で、理想の働き方をサポートいたします。